徒歩では行けない孤島「令和島」にあるものは
6月22日
昼間書いた挨拶では何にも引っかかりませんね。
これが事実上の1回目なので新しいものを。
臨海副都心からさらに沖へ向かうと、完全に工業&港湾地帯です。
その最も沖にあたる、「中央防波堤埋立地」は、長らく江東区と大田区の帰属をめぐって争っていた「東京都の領土紛争地帯」でした。
それがいつの間にか裁判で、4分の3が江東区。残り4分の1が大田区の領土と決着してたのでした。
全然知らなかったです。
その大田区の土地となった部分に、番地が振られ「令和島1〜2丁目」となってます。
別れててもあんまり関係ないような風景ですが。
実はここ、都心からすぐなのに風景は地の果てというシュールさ。
あと、休日は渋滞もない快適なルートなので、ライダーの時休日にふらりと走りによくきてました。
だから、全く知らない場所じゃないけど、「番外地」だったってことは知りませんでした。
その時はゲートブリッジはまだなくて、城南島へトンネルで抜けるルートしかありませんでした。
今は夢の島から羽田へのショートカットルートで、貨物船がつく埠頭なので平日はトレーラーで大渋滞らしいです。
そのため、1本だったトンネルが2本になったのです。
「令和島」なるところはどんなになっているのかと、行ってみました。
りんかい線の「東京テレポート」から、都バス「波1」系統で向かいます。
運良く土曜だったので、バスがそこそこありましたが、日曜休日はわずか1本!
じゃあ歩いて行けばいいじゃないかというところですが、埋立地へのトンネルは自動車専用。
徒歩の場合、このバス以外向かう方法がありません。
ゆりかもめの「テレコムセンター」を過ぎると完全に港湾地帯。
夜中は無人地帯になるのでしょう。
海底トンネルをくぐるとまるで別世界。人の気配さえないまだ造成中の土地。
港湾の合同庁舎の前、「こんなとこでおろすんですか」というところが終点です。
ゲートブリッジからくる臨海道路を車が猛スピードで走ってきました。
以前、埋め立てで山のようになってたところは、整地されて長尺の船舶用コンテナが山積み。
それ以外というか、「人間の営み」がまったくない無機質な世界です。
「とんでもないところにきてしまった」と思う、非日常空間を充分味わえます。
しかも、人が歩くことをほとんど考えられてない道路。
渡れない交差点や、封鎖してある歩道、「通れるものなら通ってみろ」と言わんばかりのわずかな隙間の歩道など。
岸壁は埠頭なので、「関係者以外立ち入り禁止」釣りはもちろんできません。
かなり沖の方なので、いいのが釣れそうな感じですが。
コンテナの山積みと、大型クレーン以外何もないので長居するとこでもなさそうです。
折り返しのバスで戻ると、賑やかなヴィーナスフォート。
都心から最も近い地の果てでしょう。